年収の壁
年収の壁


社会保険制度見直しの議論が進む中で、ここのところ頻繁に耳にする「年収の壁」。


人手不足に最低賃金の上昇も加わり、これまで対象外だったパート・アルバイトでも加入の必要性や働き方の見直しを迫られるようになりつつあります。


このたび、新たに社保加入の対象となる人に向けた施策「支援強化パッケージ」も発表されました。
本日はその壁と支援策についてご案内します。

▼壁とは▼

もともと社会保険で扶養に入るには、年収130万円未満が条件でした。

( 130万円の壁 )

社保制度の見直しが進む中で、健康保険・厚生年金の加入者が一定数 ( 現在101人、令和6年10月からは51人 ) 以上の会社 ( 特定適用事業所 ) では、所定労働時間が一週20時間以上でひと月の給料が88,000円以上の短時間労働者も社会保険に加入する義務が生じました。

( これが8.8万円×12か月=106万円の壁 )



▼強化支援パッケージ▼

健康 ( 介護 ) 保険・厚生年金の保険料本人負担は給料総支給額の約15%。

社会保険に加入することで、手取額が目減りしてしまう…。

それを避けるため、「壁」を超えないよう働き控えをするパート・アルバイトの人も多く、課題となっていました。

その壁を意識せずに働きやすくするよう、企業が行う環境整備への支援策が今回の 「 支援強化パッケージ 」 です。




▼パッケージの内容▼

その支援策の内容は大きく分けて

の2点となります。

106万円の壁に対しては新たな助成金を設け、( 手取額が変わらないよう ) 手当の増加や労働時間の延長で増えた給料の一部を補助 ( キャリアアップ助成金 「 社会保険適用時処遇改善コース 」 )。

130万円の壁に対しては、繁忙期で一時的に収入が130万円を超えたとしても、事業主の証明を協会けんぽなどに届け出ることによって、扶養から外すことなく、被扶養者の認定を柔軟に行おうというものです。

参考資料を添付していますので、ご参照ください。内容詳細については、またあらためてご案内します。



▼課題と対応▼

これから社会保険適用する場合向けて有効な支援策といえますが、一方で、すでに社保加入していた社員や加入対象とならなかった社員との待遇に差が生じないよう意識する必要もあります。

また、支援が終了した後の待遇や働き方をどうするか、思案のしどころでもあります。



▼今回は概略のご案内となりましたが、パッケージの詳細、対応案についてはまたあらためてご案内します。

今回の資料を参考に、これからの社内の働き方の見直し、提案対象者の選定など検討されてみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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